

Potbelly様はAIをどのように活用し、不満を感じているお客様を検知して顧客体験の改善やファン(リピーター)の獲得につなげているのか
Momos パートナー加盟日:
所在地:
456
連携:
POS(ロイヤリティ取引)、Momosアンケート、Momos受信トレイ
Momosを活用した主要な成果
トピック | 主要KPI |
|---|---|
AIを活用した離脱顧客の呼び戻し | 不満を感じていると特定され、ロイヤリティポイントによるアプローチを行ったお客様は、何のアプローチも行わなかったお客様と比べて、30日以内の再来店率が13.5%向上しました。 |
大規模な自動リカバリー設計 | Momosは、週に400〜600件のロイヤリティ向上につながる否定的なフィードバックを検知し、全フィードバックの50〜60%においてリカバリー施策を自動で実行しました。 |
アプローチ後の高い再来店率 | 否定的なフィードバックを寄せたものの、ロイヤリティポイントを受け取ったお客様の30日以内再来店率は73〜80%に達し、これは約20〜30%の相対的改善を意味します。 |
エンゲージメント格差の解消 | AIを活用したリカバリー施策により、通常30日あたり約2.4〜2.5回来店する不満を抱えたお客様と、30日あたり約4.4〜4.6回来店するベースラインのロイヤリティ顧客との間にある来店頻度の格差を縮めることに成功しました。 |
背景
Potbellyは、熱心なファン層を抱え、顧客ロイヤルティプログラムを確立している全米展開のサンドイッチチェーンです。毎日何千件もの取引が発生し、各店舗でお客様との数多くの接点がある中、同社にはお客様の声を集めるインフラは整っていました。しかし、得られたフィードバックに対して的確にフォローアップ(クローズドループ)を行う仕組みが不足していました。
2024年時点で、Potbellyはお客様が不満を抱いているタイミングをデータで把握することはできていたものの、そのお客様を呼び戻す仕組みがありませんでした。アンケートや問い合わせ窓口を通じてネガティブな体験は把握でき、ロイヤルティポイントを手動で付与することも可能でしたが、フィードバックを受けてから顧客体験を修復するまでのプロセスは分断されていました。離反のリスクがあるお客様を自動的に検知し、最適なリカバリー対策を実行して、ネガティブな体験を「また来店したい理由」に変える自動化システムが存在しなかったのです。
Potbellyが必要としていたのは、単に不満を持つお客様に謝罪する手段ではありませんでした。そうしたお客様を検知して関係を修復し、そのリカバリー策が実際に顧客維持(リテンション)につながったことを実証できるシステムでした。
抱える課題
顧客の声と顧客維持へのアプローチが分断されていた
Potbellyでは、お客様の不満を解消してリピートにつなげる一連のプロセス(クローズドループ・リカバリー・システム)が機能していませんでした。お客様のフィードバックから不満を抱いている方は判明しても、その後の対応や実際の来店行動に紐付ける仕組みがなかったため、お客様を本当につなぎ止められているのか効果検証を行うことが不可能な状況でした。
関係修復ができたお客様のご来店を把握する手段の欠如
お客様からのフィードバックと店舗での実購買データが直接紐付いていなかったため、関係を修復できたはずのお客様が実際に再来店してくださったのかを確認する確実な手段がありませんでした。データ自体は存在していたものの、それらを連携させる仕組みが整っていませんでした。
離反しかけているお客様への対策不足
不満を示されたお客様の来店頻度は、満足されているロイヤリティ会員様の約半分にとどまっていました。これは一時的な傾向ではなく、毎週のように発生している構造的なエンゲージメントの課題であり、適切な対策が講じられないまま放置されている状態でした。
効果検証を伴わない顧客対応
事後対応として一律でお客様にロイヤリティポイントを付与していましたが、それが本当に行動変化につながっているかを測定する術はありませんでした。単に対応件数を処理するだけでなく、関係修復の取り組みが実際にリピート来店へと結びついているという確たる証拠が必要でした。
ターニングポイント
PotbellyはMomosと提携し、既存のロイヤルティインフラを活用した体系的なAIリカバリーエンジンを構築しました。これにより、顧客のフィードバックを関係修復アクションに直接結びつけ、その後の成果まで追跡できるようになりました。
関係修復のハブとなる「Momos受信トレイ」:アンケートやサポートへの問い合わせなど、すべてのお客様からのフィードバックはMomosに集約されます。そこから、全送信件数の50〜60%が「関係修復が必要な案件」として自動判定され、毎週400〜600件の具体的な対策アクションが生成されるようになりました。
フィードバックを再来店につなげる仕組み:Momosは、AI搭載型リカバリーエンジンのデータ基盤を構築しました。寄せられたフィードバックを、お客様のプロフィールやロイヤルティプログラムでの行動、フィードバック後の取引履歴と紐付けます。これにより、「お客様の不満を察知する」→「関係修復アクションを実行する」→「再来店へつなげる」という一連のプロセスを、目に見えるパイプラインとして確率しました。
データに基づく顧客の引き止め(リカバリーインテリジェンス):Momosは、不満を持たれたお客様との関係修復を、効果測定が可能な顧客維持(リテンション)プログラムへと進化させました。単にポイントを付与して再来店を期待するだけでなく、実施したケアが実際に追加の来店につながったかを可視化し、失いかけたお客様を取り戻したことのビジネス価値を定量的に評価できるようになりました。
ポイントを活用した安定的なリカバリー施策の自動化:すべてのネガティブなフィードバックや不満の声があるアンケート回答をMomosに集約することで、これまでの属人的で一貫性のなかった顧客対応から、解約リスクの高い毎週何百人ものお客様を自動的かつ組織的にフォローアップできる持続可能な仕組みへと移行しました。
結果のご紹介
指標 | 効果・影響 |
|---|---|
30日以内の平均再来店率が13.5%向上 | ネガティブなフィードバックをいただいた後にロイヤリティポイントを付与されたお客様は、73〜80%の割合で再来店されています。 |
フィードバックの50〜60%でロイヤリティ施策が可能 | 毎週寄せられる650〜1,000件のフィードバックのうち、400〜600件がリカバリー施策の対象となります。これによりPotbellyは、毎週安定して多くのリカバリー機会を確保できています。 |
エンゲージメントにおける構造的ギャップを特定 | ネガティブなフィードバックを寄せたユーザーの来店頻度は、基準となるロイヤリティ会員ユーザーと比較して約2分の1にとどまっています。 |
ポイントによるリカバリー施策が持続的な効果を発揮 | 11月から12月にかけて、ポイントを付与されたお客様の再来店率は一貫して上昇しました。これは一過性の現象ではなく、再現性のある効果であることが実証されています。 |
選ばれる理由
リカバリー策の効果は、可視化できてこそ意味があります。
Potbellyにはすでにロイヤルティプログラムが存在していましたが、課題は「ポイント付与が顧客行動の変容につながっているか」という証明ができていないことでした。Momosは、施策と成果を結びつける測定フレームワークを構築し、効果をデータで実証しました。
不満を持つお客様は、離反したわけではなく、対応が届いていないだけです。
否定的なフィードバックを寄せたお客様でも、月に平均2.4〜2.5回は来店されていました。つまり、顧客離れが起きていたわけではありません。適切なタイミングで的を絞ったロイヤルティ施策を打つだけで、心が離れかけたお客様をリピーターへと呼び戻すことができます。
重要なのは「母数」です。
毎週400〜600件ものロイヤルティ施策につなげられるフィードバックが寄せられるPotbellyでは、一部の例外処理としてリカバリーを行っているわけではありません。離反リスクのある何百人ものお客様に毎週アプローチする、システム化された顧客維持エンジンを稼働させているのです。
「意見の回収から施策実行まで」の流れを整えることで、複利的な効果が生まれます。
リカバリー施策を迅速かつ継続的に行うことで、単発の成果にとどまらず、リピート率は月を追うごとに向上していきます。
まとめ
Potbellyは、ロイヤリティプログラムをゼロから作り直す必要はありませんでした。同社に必要だったのは、既存のロイヤリティインフラを、AIを活用して収集していた顧客からのフィードバック(シグナル)とスムーズに連携させることでした。
Momosの導入により、Potbellyは分断されていたプロセスを「クローズドループのリカバリーエンジン」へと刷新しました。不満を抱くお客様をシステムが自動的に検知し、AIが適切なアプローチをトリガー。そして、そのお客様がいつ再来店したかまでを追跡・評価できるようになりました。
その効果は一目瞭然でした。不満を感じたあとにロイヤリティポイントを受け取ったお客様の再来店率は、通常の30%も向上したのです。リカバリー対象となるフィードバックが毎週400〜600件発生する中で、この改善効果は急速に積み上がっていきました。
多店舗展開するブランドにおいて、顧客維持(リテンション)のチャンスは、すでに社内データの中に眠っています。これからの強みとなるのは、単に多くのフィードバックを得ることではありません。AIを活用して特に離脱リスクの高いお客様を特定、その場ですぐに不満を解消(リカバリー)し、最悪の体験を「また来たい理由」へと変えていくことなのです。







